現在、真夏のオーストラリアで開催中のアジアカップ
日本はパレスチナ、イラクに勝ち、最終戦のヨルダン戦を引き分け以上でグループリーグ突破となります。
ヨルダン戦ってなんか印象的な試合が多いんですが、その中でも特に印象に残ってるのは初対戦の川口神セーブの試合ですね。
あれから10年経ってるのか、、、
中国で開催された2004年アジアカップ
今ほどではないけど当時も尖閣問題とかが結構騒がれていて、日本の国歌演奏時にはブーイング、日本が得点すればブーイング、逆に失点したら大喝采という反日行為に晒され、完全アウェイな大会だった2004年アジアカップ。
そんな厳しい環境の中、ジーコジャパンは2勝1分でグループリーグを1位で勝ち抜け、危なげなく準々決勝ヨルダン戦へと進みました。
準々決勝ヨルダン戦、運命のPK戦
そしてこのヨルダン戦でも反日行為は止まず、観客のほとんどがヨルダンを応援している状況。試合は1対1のまま延長でも決着がつかず、PK戦になりました。これがまさか伝説になるとは、、、
日本が先攻で最初のキッカーは背番号10 中村俊輔。ものすごいブーイングの中、左足を振り抜く! と思ったら踏み込んだ瞬間に芝がめくれて体勢を崩してミスキック。ボールはバーを越えていきました。。。(;´・ω・) 反日観客は大歓喜だけど、見ているこっちは何だこりゃ、こんなんありかよ~、って感じ。
▼キック直後に体勢崩した俊輔
そんな中でも後攻ヨルダンは1人目のキッカーは難なく決めます。
つーワケで日本はもう切り替えるしかない、、、 2番手の三都主アレサンドロ。頼むぜ! あー、またブーイングうるせーぞ( ゚Д゚) おっと、三都主も左利きかよ。でも、俊輔のミスを目の当たりにしていて同じことは起きないよな、、、とか色々考えながら見てたら、まさかの繰り返しwww 三都主も同じように滑って枠を外します。オワタ\(^o^)/
▼三都主、お前もか。。。(´・ω・`)
と、ここで日本代表キャプテン宮本恒靖が主審の元に駆け寄ります。いやいや、抗議しても無理だろこれは、、、と思ったらどうも様子が違う。なんと宮本はPKで使うゴールを変更するよう交渉していたんです。
▼交渉中のツネ様。英語できるって素晴らしい
PK戦のサイドを途中で変えるなんて前代未聞だし、それが一方のチームからの要請なんて尚更あり得ない。ところが主審はサイドチェンジを決断しました。宮本もすごいけど、反日に包まれたスタジアムでこの決断をした主審もすごい。
▼異例のサイドチェンジを決断した主審
PK戦途中での異例のサイドチェンジ
というわけでまさかのサイドチェンジPKになったワケですが、普通に考えたら次はヨルダンの選手が蹴るはず。
ところが、なんか三都主が蹴ろうとしてるwww お前、さっき外したじゃんよwww どさくさ紛れになにやってんだよ、おいwww と当時は呆れて見てたんですが、これは先攻後攻の観点で見ると、サイドチェンジが変わったら先攻からやり直さないと公正じゃないよね、っていう考えによるものらしいです。
確かに主審がサイドチェンジ決断するほどの不安定な条件で、日本は2人蹴っていて、ヨルダンは1人しか蹴ってないんだからね。
とはいえ、さすがにそれは受け入れられず、三都主は追い返されました。
▼さっき外した三都主が蹴ろうとして追い返される
でもこの一連の騒動は日本の嫌な流れを断ち切るのには十分だったのかもしれません。
PK戦再開も日本の危機は続く
サイドチェンジ後、ヨルダン2人目も難なく決めました。両チーム2人ずつ蹴ってこんな感じ。
日本 | × | × | |||
ヨルダン | ○ | ○ |
まぁ、この時点で絶望的だよね。。。
そして日本3人目は福西。日本にとってはサイドチェンジ後の1人目ってことで絶対に外せない1本。福西は相手GKの動きを冷静に見て完璧なPKを決めました。
▼福西、3人目にして日本初の成功
ただ、後攻ヨルダン3人目も決めたため、状況はさらに悪化。
日本 | × | × | ○ | ||
ヨルダン | ○ | ○ | ○ |
が、これまで2本はほぼ真ん中から動けなかった川口が、この3本目で初めて横に飛びました。これが好転の兆しか?
日本4人目は中田浩二。外したら負け確定の状況。中田は相手GKが飛んだ方に蹴っちゃいましたが、ボールの勢いが強かったのでコースが変わっただけで済みました。危なかったけど何とか決まります。
▼中田も決めた
神降臨の瞬間
そして、ヨルダン4人目。決まれば負け確定のこの時、とうとう神が降臨!
▼神降臨の瞬間
このキックはかなりの球速だったんですが、川口が神反応で弾き、ボールはバーに当たって跳ね返りました。これよくマジでよく止めたな、、、
これは相手のミスではなく、川口の好セーブですね。完全に反応して止めてました。すごい。
日本 | × | × | ○ | ○ | |
ヨルダン | ○ | ○ | ○ | × |
とはいえ、依然として日本不利な状況には変わりないです。
日本の5人目は鈴木。これも外したら負け確定でしたが、きっちり決めました。
▼日本5人目の鈴木もきっちり決めた!
ヨルダン5人目。同じく決められれば日本敗退。ここでまたまた川口が奇跡を起こし、日本はとうとう追いつきます。
日本 | × | × | ○ | ○ | ○ |
ヨルダン | ○ | ○ | ○ | × | × |
絶望的な状況から対等なところまで持ち越しました!
とうとうサドンデスに突入
サンドデスに入って日本6人目の中澤、そしてヨルダン6人目がともに外しました。どちらもGKの好セーブだったんですが、川口のセーブは4本目に止めたのと同じで、弾いた球がバーに当たって跳ね返るというスーパーセーブでした。
日本 | × | × | ○ | ○ | ○ | × |
ヨルダン | ○ | ○ | ○ | × | × | × |
そして日本7人目はキャプテン宮本! 自らの交渉で流れを引き寄せた宮本。この奇跡のもう一人の立役者じゃないでしょうか。
この宮本が決めて、日本はこのPK戦で初めて優位に立ちました。
▼もう一人の立役者ツネ様
そして運命のヨルダンの7人目。最初の2本でほぼ勝利を確信し、まさか7人目の自分に回ってくるなんて思ってもいなったんじゃないでしょうか。しかも相手GKここまで3本連続で止めていて蹴る側からしたらもう入る気がしないんじゃないかと。
そんな追い詰められた状況で蹴ったボールは無情にもポストに直撃。この瞬間、日本の勝利が確定しました。
日本 | × | × | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
ヨルダン | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × |
▼勝利を決めた守護神を囲むチームメイト
というわけで、こちらが動画です。
ちなみにこの後の準決勝バーレーン戦も結構苦しい戦いで、逆転に次ぐ逆転の4対3で延長戦を制しました。
決勝戦は超絶完全アウェイの中国戦でしたが、3対1で勝利して日本はアジアカップ2連覇を決めたのでした。
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